瑞雲寺だより(第16号)

20年目にして咲いた花

ある日の夕方私の祖母が何回も何回もユリのような花を見ていました。

次の朝、私は「昨日何回もきれいな花を見てたけどお気に入りの花なの?」と聞きました。

祖母:「この花が咲いてうれしくて、うれしくてしょうがないんだよ」

私:「何でうれしいの?」

祖母:「この庫裏が建った20年前記念に買った花で一度も咲いたことが無かったかならの」

私:「に・・20年も前に・・・」

これが20年目にして咲いた花です。(おぉーっ!!)

すごくきれいです。祖母が言うには20年間ほぼ毎日水をやっていろいろ試行錯誤したそうです。それでも咲かなかった花が咲いて本当に良かったです。(祖母にあやかって私にも良いことがあるといいのだが・・・)


 祖母は4月ごろ心筋梗塞一歩手前になり白石の病院に入院しました。幸いにも心筋梗塞の一歩手前での発見でしたので早く退院出来ました。入院のため延期されていた祖母の縁のある人だけを集めた法要を無事に終えることができました。その後20年目にして咲いた花とうれしいことが続き、私もうれしいです。そして感動しました。もっと長生きしてください。
 20年という長い年月といえば思い出すことは、自転車で九州旅行をしていたときのことです。大分県の耶馬溪の手彫りのトンネルを思い出します。トンネルの名は青の洞門で二百年前までは洞門の上の岩壁を鎖でつたって行き来していたため事故が多く禅海さんという和尚さんが槌と鑿だけで三十年もの歳月をかけて掘ったと言い伝えられています。実際私も行ってみて三十年間何を考えて掘ったのだろうかと考えると私も頑張らねばと思いました。洞門の上の岩壁に取り付けられている鎖をつたって歩いてみようと思いましたが、下を見ると「こりゃ落ちたら死ぬな」と思いました。しかも雨が降っており岩がぬれていました。さらに通行禁止のたて看板があり鎖を打ちつけてある鉄の杭もなんか抜けそうでしたが「せっかく宮城から来たんだ渡ってやるぜ!」と勇気を振り絞って渡りました。下を見たら人がアリのように見えるくらい高かったです。なるほど難所ではあるなと思いました。いったん向こうへ渡ってほっと一息し、また元のところに無事に戻ることが出来ました。本当に怖かったです。くれぐれもまねはしないようにしてください。

道徳の教科書で習った青の洞門を自転車で通って見ました。
三十年間鑿と槌だけで掘り抜いた禅海さんの銅像。
ここが問題の鎖場。鎖が外れそうです。もちろん通行禁止です。でも渡ってみました。こ・こわい・・・
下から見た鎖場。何メートルあるのだろうか難所だけのことはあります。何とか無事に往復することが出来ました。まねは絶対しないで下さいね。落ちたら死にます。

 青の洞門は小学生の頃道徳で習いました。いつかは行きたいと思っていたところで数年前自転車にて念願がかないました。342メートルもの長いトンネルをゆっくりゆっくり、三十年間何を考えて掘ったのか想像をめぐらし通りました。「想う一念岩をも通す」「念ずれば花開く」私もこれからは禅海さんや祖母を見習って精進しなければと思いました。

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