屋久島巨石ツアー 前編
屋久島巨石ツアー 前編

 ホーム きっかけ 巨石リスト 小石リスト 伊具の不思議 旅で出会った石 リンク 瑞雲寺HPへ
年ほど前、屋久島に来たことがあります。縄文杉を見た後バスで宿へ帰る途中、ふと窓の外を見ましたら山に石が突き刺さっている異様な光景がありました。バスの運転手に「あの山はなんという名前の山ですか?」と聞きましたら、「あの山は太忠岳と言います。突き刺さっている石は天柱石といって40〜50mあります。」との答えでした。その時は、窓から見るだけで終わりでしたが、地元に戻ってもあの光景が忘れられず5年後再び屋久島へ来る機会に恵まれました。

5年ぶりの屋久島
5年ぶりの屋久島です。山に少し雲がかかっていましたが天気は最高。
世界遺産登録記念の碑の前で記念撮影。
今回の宿、フリースティ縄文に到着。建物と一緒に自転車が写っていますが、今回はレンタカーを借りて巨石を巡りました。

フリースティ縄文のHPはこちら
第1日目 太忠岳登山
朝4時ごろ起床。早めの食事を済まし5時にレンタカーで出発(※フリースティ縄文では縄文杉へ行く人や登山をする人のために、早く食事をすることが出来ます)。この写真は6時ごろの日の出。
ヤクスギランドから見た太忠岳と花折岳
やっと来ることが出来ました!
ヤクスギランドから見た太忠岳。尖がっている石が天柱石です。
同じく、ヤクスギランドから見た花折岳。太忠岳に負けず劣らずこちらの石も凄いです。
太忠岳に向けて出発!
登山口で協力金300円入れて、7時頃太忠岳の天柱石目指して出発。
屋久杉伐採した後の切り株。切り株の上に新しい木が育っています。
昔の屋久杉伐採

昔、屋久杉は神木としてあがめられ誰一人として伐る者はいませんでした。屋久島出身の儒学者、泊如竹は、眠れる森林資源の活用をはかるため、たくみに島民の迷信をとき、また、島津藩に献策を行いました・・・云々
蛇紋杉(倒木)。蛇にようにぐねぐねしておりました。
ひげ長老という木。7歳の女の子が命名したそうです。

屋久杉ランドのコースを進みながらの登山だったので、登山と屋久杉の両方を楽しめました。
白い長方形の結晶がある屋久島の花崗岩。
巨石のトンネル。
ちょっと恐いですが石の下を通ることが出来ます。
太忠岳に到着
8時50分。太忠岳に到着。5月の屋久島は一番多く雨が降る季節なだけに晴れてよかったです。
太忠岳天柱石一番乗り。もちろん自分以外誰もいません。一体どのような過程でこんな形になったのでしょうか?とても興味深いです。
天柱石を間近で見るには、ロープを伝って登ります。
天柱石を下から見上げて見ました。凄い迫力です。
ペンギンのような天柱石。
詳しい高さはわかりませんが、40mとも50mとも言われています。
天柱石一番乗りした後、ちらほら何人か登ってきました。
自分では撮影できないので、他の方に写してもらいました。
違うところから天柱石を見てみました。
ちょっと離れたところの巨石から天柱石を見てみました。先ほどの写真と印象がだいぶ違って見えます。
こちらも巨石が凄い、花折岳。
よく見ると、とても魅力的な花折岳の巨石。ここの時点で10時40分。宿に帰るには時間があるので花折岳を登ることに決定。
花折山近くの石塚山。ここも巨石が凄いらしいです。左端には御神体の鏡岩が見えます。
11時05分。どんどん遠ざかっていく天柱石。花折岳へ行く道は全然無く、やぶこぎしながら登りました。ピンクのテープが所どころありましたがあまり信用できるものではありません。
11時30分。やっとのことで花折岳の巨石に到着。残念ながら石が巨大すぎて登ることが出来ませんでした。登っても命の危険を感じたのでやめました。
巨石の上で昼食を頂きました。遠くに見える山は屋久島最高峰の宮之浦岳。左は翁岳です。
遭 難?
下りもやぶこぎしなければならないと思うと、精神的に疲れてしまいました。どんどん下って行くうちに、3人くらいの話し声が聞こえてきました。耳をそばだてて聞いてみましたが、やぶをこぐ音が全然しません。なんだか嫌な予感がしたので、声のする方向へは進みませんでした(宿の方が言うには、幻聴といって屋久島のガイドさんもたまに聞くことがあるそうです。もし声の聞こえる方向へ進んでいくと遭難するともいわれています。)
途中にあった変な木。迷っていてもまだ撮影する余裕がありました。
完全に道を失ったようです。遭難?とてもやばい!行けども行けどもやぶ・やぶ・やぶ。変な声が聞こえてくるし、自分の精神状態がやばくなってきました。宿に迷った事を報告しようと思い携帯の電波状況を見てみたら圏外でした。今日帰ることが出来なかったら、遭難として取り扱われるのだろうなと思うと冷や汗が流れました。
遭難してヘリで救助されるまで一日約200万かかるから、2日で400万、3日で600万・・・マイナスなことばかり考えていました。
このあたりで12時20分。用を足し、甘い物を食べました。気分が落ち着いたところで、方位磁石と地図、デジカメの写真にあった巨石と照らし合わせてみましたら、全然違う方向へ進んでいる事がわかりました。自分はどうしても今日帰りたいと思ったので、無理やり木によじ登り天柱石に磁石を合わせ、己の進むべき方向を定めて進みました。
助かった〜
進んでも進んでも天柱石が見えてきません。もしかすると上に登れば天柱石かと思い、いちかばちか急な斜面を這うように登りました。頂上に近づくにしたがって石が見えてきました。
13時。無事に天柱石に到着。助かった〜。再び天柱石を見ることができました。祠の前で無事帰還できたことを報告。
この写真は天柱石が観音様に見えた瞬間です。ポケットの中に手を入れたら祖母からもらった観音様のお守りが入っていました。単なる偶然に思えず天柱石に手を合わせ一礼しました。
ヤクスギランドの仏陀杉。ここまで来ることが出来ればもう大丈夫。今回の登山で大事に至らなかったのは仏様や観音様に守られたお陰だろうと思います。
荒川登山口から見た天柱石。
の後、レンタカーで宿へ帰り、泊まっている人達を乗せて楠川温泉へ。温泉に入って登山の疲れを取りました。再び宿に戻り明日の天気予報を見ましたら大雨。太忠岳山中で野宿することが無くて本当に良かったと思えた一日でした。

 ホーム きっかけ 巨石リスト 小石リスト 伊具の不思議 旅で出会った石 リンク 瑞雲寺HPへ