人工物?手倉山の庭石 丸森町筆甫
人工物?手倉山の庭石 丸森町筆甫

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内に住んでいるきのこ取りの名人Sさんより興味深い話を聞くことができました。

 Sさん 「筆甫の手倉山に素晴らしい庭石があるんだけど見に行かない?」
 私   「手倉山ってあの無線中継所のあるところですか?」
 Sさん 「そうだよ、中継所から下った所の山ん中に庭石があるんだ」
 私   「なぜ、山の中に庭石があるんですか?」
 Sさん 「多分自然に出来たものなんだろうけど、自然に見えないんだよ」
 私   「それって人工?」
 Sさん 「堂平山の廃寺跡のこともあるし、もしかすると・・・・」

私はSさんの手倉山中にある庭石の話を聞いて自分の目で確かめたくなってきました。

早速平成22年4月某日、手倉山の庭石へ行く予定が雨の為に中止。
同じく平成22年4月某日、またまた雨の為に中止。
平成22年5月某日、今度はSさんが体調不良で病院へ入院した為延期。

まさか3度も中止になるとは・・・もしかして手倉山の庭石に拒否されている?
それでも自分の目で確かめたい!
病院に入院しているSさんに場所を聞くわけにもいかず、ヒントも無いまま一人で行って来ました。
その結果は・・・・・・・あえなく撃沈でした。

手倉山の庭石のことを忘れかけようとしていた7月のある日、Sさんから「やっと退院したから、行ってみようか」ということで暑い最中、5度目の正直で行くことができました。今回は5度目の正直で行くことができたレポートです。

町営牧場より手倉山を望む
町営牧場より手倉山を望む。
手倉山頂上のアンテナ
NTTドコモ東北手倉無線局のアンテナ
福島県手倉山中継局のアンテナ
福島県手倉山中継局のプレート
一等三角点
小高い岡の頂上が手倉山頂上です。ちなみに標高は672m。
駐車場より徒歩1分程で到着。
出発!
福島県手倉山中継所の鉄柵の脇より出発!。
道なき道を歩きます。
途中にあった巨石。今日の目標はこの石ではありません。
どこを歩いているのかさっぱりわからない!
問題の庭石に到着!
庭石に到着。

一見して、どこが庭石なの?と思われるかもしれませんが、手倉山の庭石が人工物であると仮定して説明していきたいと思います。
小高い岡の頂上にある3つの石。元造園関係でお仕事されていたSさんはこの石組を絶妙な配置と絶賛していました。

それでは、なぜこの石組が絶妙な配置なのか?

お寺では、真ん中にお釈迦さま、両脇に菩薩さまを安置しています。これを三尊形式といいます。一方、庭園において石で表現したものが三尊石組と呼ばれております。
三尊石組を拝む為に配置された礼拝石。礼拝石の上部は礼拝できるよう平になっていなければなりません。
整然と並んでいる石組。何と言う種類の石組かわかりませんが人工的な雰囲気を醸し出しています。
一見してバラバラに配置されているように見える石ですが、よくよく見てみますとバランスよく配置されていることに気がつきます。ちょっと鳥肌が立ってきました。
人が歩いていけそうな絶妙な配置。

人が歩く時、足に泥が付かないようにする為の石を飛石といいます。飛石の種類では基本的な直打ち(ちょくうち)、雁打(がんうち)などがありますが、この飛石は、二三連打ちと呼ばれる配置をしています。石質は粒子の粗い花崗岩で、飛石にすると滑りにくい効果があります。また、庭石に欠かせない苔もいい味を出しています。
赤線で示したように整然と並んでいます。先ほどの説明の通りこの飛石は、二三連打ちで3つの石は整然と並んでいますが途中斜め45度左に曲がっています。その曲がっている方向に三尊石組があります。
はたして、手倉山の庭石は人工物なのか自然にできたものなのか一体どちらなんでしょうか?
庭石の周りにあった巨石。
このあたりはシロヤシオという白い花が幻想的に咲くところだそうで、今度はその花が咲く頃に見学したいものです。

シロヤシオを見たい方は、いきいき交流センター大内で毎年参加者を募って見学しています。
Mapion
手倉山の庭石へは道が無い為一人で行くのは止めた方がいいと思います。以前この付近できのこ取りされていた方が行方不明になりました。結局自力下山で一両日たって助かったようです。またここの地形は、霧が出てくるとあっという間に真っ白になり自分がどこにいるのかわからなくなる所らしいです。
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