流れ岩 丸森町大張
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国
道349号線を走っているといつも噴水が出ていて気になる巨石が流れ岩です。
阿武隈ライン舟下りをする方の目をいつも楽しませている流れ岩。
いつも気になっていながら、行ったことの無い流れ岩をたずねてみました。
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ふるさとの伝説によりますと
「昔、この地に萬平、おそでという老夫婦が住んでいた。
川で魚を捕り、山で炭焼きをして暮らしていた。
この老夫婦におけいという十六、七歳の娘がいて、そろそろ、婿でも欲しいと思っていたやさき、浜から魚を売りにくる若い男と恋仲になってしまった。娘は、魚売りがくる日を待ち兼ね、川辺の大岩の陰で逢瀬(おうせ)を楽しんでいた。それを知った老夫婦は大変に怒ってしまい、そんな男を婿にすることはできないと、男と別れることを申し渡した。二人は、がっかりして、その日のうちに家から姿を隠してしまった。その夜のこと、二人が逢い引きをしていた
大岩が大きな音をたてて二つに割れ
、中から小岩が飛び出して川下に流れて行った。
この岩を土地の人は、「流れ岩」と呼んでいる。娘と魚売りの若者は、その後も見つからず、阿武隈川に入水したのだろうと村の人々は言うようになったが、その姿はとうとう発見できずに何年かが過ぎた。がっかりした老夫婦は、自分らが反対したために不幸にしてしまった二人のために、流れ岩の上にお堂を建立し、中に観音様を祀って供養したという。
明治の中ごろ、阿武隈川が大洪水になり、この流れ岩の観音様が流された。流された観音様は、小斉で拾い上げられ、
篠崎の流れ観音
として祀られている」(ふるさとの伝説より抜粋)
伝説の中にありました、二つに割れた岩から、この地を二又(ふたまた)と呼ぶようになったわけですが、二つに割れた大岩はどの岩を言うのか土地の人もわからないそうです。しかし、この二又地区には
夫婦石
という旧道沿いで流れ岩の上流のところに二つに分れている巨石があります。おそらくこれが二又の地区名になった石なのではないでしょうか?皆さん確かめてはいかがでしょうか?
※この流れ岩は別名
廻石
とも呼ばれています。
流れ岩探索開始
阿武隈ライン舟下りをする方の目をいつも楽しませてくれる流れ岩。2月の寒い時には岩の周りは真っ白になります。
二つにわかれているので、この石が二又石かと思っていました。二又石については
こちら
噴水がいつも出ているため濡れていますので滑らないように気をつけてください。
石質は柱状安山岩、高さ5m、幅5m。人工の噴水が取り付けられています。
素晴らしい青空です。
昭和61年の洪水はひどかったです。
対岸にある
白衣観音さま
。
阿武隈急行あぶくま駅に展示されていた写真の説明では
「写真の場所は弘法の噴水で、水ききんの時弘法大師が水を与えてくれた村人の親切に感謝し、持っていた杖で岩を突き、水が吹き出したと伝えられています。」
とありました。
丸森から来る方はモダン橋を通らないでまっすぐ進んでください。角田方面から来る方はモダン橋を渡って右折してください。
小斎・篠崎の流れ観音へ行ってきました。
流
れ岩から流れてきた、流れ観音。
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伊具郡誌
「聖観音 篠崎にあり勧請年月不詳古歌あり。
父となり母となりての世の中は 救ふ小斎の流れくわんおん(観音)
口碑に往古阿武隈川は小斎村の中央を南より北に今の船橋圍より中平屋敷の下に至り京ヶ崎を流れ矢走(今の八走)より枝野村下山に通ぜるものなりと此頃中平屋敷の下に船場ありしと其頃川上より観音像一体流れて来たのが今の聖観音にして流観音と称した。」
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ふるさとの伝説
「明治の中ごろ、阿武隈川が大洪水になり、この流れ岩の観音様が流された」
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小斎(パンフレット)
「昔、阿武隈川がこの近くを流れていたときに、どこからともなく流れ着いた観音様。伊具三十三観音の一つで、第二十番札所である。」
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丸森町の文化財 第2集
「かつて阿武隈川が現在より数百メートル東寄りに迂回していた当時の河岸に建てられたもの。その名のごとく本尊は上流から流れついたものといわれる。講中あり。祭日旧3月9日、旧7月9日」
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この近くに住む方の話
「観音堂の近くに船着場があった。」
「近くに川が流れていた。」
などなど、阿武隈川の流れが今と違っていたようでした。
流れ岩から流れてきた、流れ観音。
「ふるさとの伝説」には、阿武隈川が大洪水になって流れてきたとありますが、「小斎」というパンフレットには、阿武隈川が近くに流れていたとありました。どちらが本当なんでしょうか?
流れ観音堂へ行くには、敷地内を通るので、必ず家の方に声をかけて下さい。
途中にあった梅。
歩いて数分、流れ観音堂へ着きました。
流れ観音堂の正面。老朽化が著しい為か少し傾いています。
観音堂内にあった仏像。
どちらも観音様ではないような・・・・
観音堂自体、かなり痛んでいます。
流れ観音堂のある小高い山。今では田んぼになっているこの地に川が流れていたとに、歴史のロマンを感じます。
観音堂へは、民家の敷地内を通って行くので、一声かけて参拝されますようお願いいたします。
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