岩岳 丸森町筆甫鷲平
岩岳 丸森町筆甫鷲平

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北百名山のひとつである岩岳。百名山の中で標高430mと一番低い山ながらも、圧倒的な巨石の量で他の山とは違った存在感を示しています。また岩岳は阿武隈渓谷自然公園に指定されており、宮城県内では地質的に花崗岩の特徴をもつ自然公園は他には見当たらない等、貴重な場所となっています。


◎もっと岩岳を知ってもらいたい為、資料を集めてみました◎

阿武隈渓谷県立自然公園(仮称)予定地学術調査報告書(昭和63年3月発行)

「花崗閃緑岩のトア(岩塔)は、東日本では極めて稀で、阿武隈高地の他所の地域と比較しても、その数、規模ともに際だっている。丸森町には、花崗閃緑岩の巨レキや岩峰、トア(岩塔)が、数多く見られる。特にトア(岩塔)は、町天然記念物の立石黒佐野の大石、岩岳の径石群、見晴岩(岩岳)、姫岩(岩岳)、打上岩(岩岳)等この他にも、空中写真判読で確認出来るものだけで100箇所を下らない。」

巨石が100箇所って・・凄すぎる。丸森の潜在能力恐るべしです。


伊具郡東根筆甫村 風土記御用書出

「一 葉山社、一 小名 岩竹、一 勧請 誰勧請と申儀並年月共ニ相知不申侯事。一 社地 南北八間 東西八間、一 社 東向一尺作、一 鳥居、一 長床、一額、一 地主 河下屋敷九郎右衛門、一 別当 九郎衛門、一 祭日 十月十四日、右拾ヶ條之内印仕侯分無御座侯事」

「一 岩竹御林 北ハ當郡丸森村御境」

岩岳には葉山社が祀られていることがわかります。岩竹の竹の字は岳の当て字かもしれません。


岩岳にはこんな伝説が伝えられています。

ふるさとの伝説より

「葉山の天狗  岩山で知られている岩岳に葉山権現が祀られている。この葉山には、多くの天狗たちが住んでいたという。昔、この岩場で天狗たちが相撲を取っているのを見た人があり、大騒ぎとなった。何かの見間違いであろうということになったが、その後も、見たという人が何人も出てきた。葉山権現の神使である天狗が稽古をしているのであろうということになり、以後、天狗の相撲取り場と呼ぶようになった。この姿を見たときは、その場で静かにしていなければならないといわれている。」


伊具郡誌より

「葉山権現の鎮座する岩上に往古天狗が棲んでて角力(すもう)をとったのを昔人が見たそれから名づけた。」


羽山(葉山)信仰について

岩岳山頂には葉山(羽山)社が祀られています。羽山(葉山)信仰は山形県上山市の葉山が根源で修験・山伏たちによって東北各地に広められ、特に宮城、福島、山形に顕著に見られます。羽山、葉山、端山、麓山、早馬、飛山などの文字が当てられ、奥山に対する端の山の意味で用いられているといわれます。

丸森町内の羽山 羽山(丸森富士) 立石(日本一の道祖神)
           鎌倉山(羽山)   五福谷羽山

丸森町外の羽山 山舟生の羽山


羽山は町内に十一カ所確認されています。皆さんも探してみてはいかがでしょうか?



◎これは私が丸森の山々を歩いて感じた岩岳の説です◎

岩岳霊山説

岩岳の伝説の中に、岩場で天狗たちが相撲を取っているのを見たという人が何人も出てきたというのが伝えられていますが、おそらく、岩場で修行している修験道の行者だった可能性があります。私も、曹洞宗でありながら天台系の修験道が入ったお寺で修行してきたのでわかるのですが、天狗の姿と山伏の姿はとても似ているのです。岩岳山頂にある葉山社は修験道の行者たちによってもたらされたと考えられます。また、岩岳の近くにある、修験道のお寺・愛敬院とも関係があるのかもしれません。

岩岳には天狗の相撲取り場があります。相撲取り場というと鎌倉山(羽山)が思い出されます。岩岳の相撲取り場と鎌倉山(羽山)の相撲取り場を地図を通してみると堂平山の存在浮かんでくるのです。堂平山には、堂平山東福寺または堂平山慶勝寺と称し一大勢力を誇る寺院があったとされています。この3つの霊山に共通するキーワードは、ずばり「石」です。昔の丸森の人達は「石」を介して霊性を高めていったと私は信じています。



岩岳本峰



お不動さんから筆甫へ行く道路から撮影した岩岳。


第1登山口駐車場にある岩岳登山案内図。
登山口には木でできた杖が何本かあります。


岩岳登山道。落ち葉がいい色を出していますね。


東北百名山のひとつなのに入山禁止とはどういう意味でしょうか?謎です。


コンクリートでできた祠。祠の前に藁が供えてあります。


同じく祠。


岩岳にある巨石。


雷が落ちで焼けてしまった木。


岩岳のピークごとに祠が祀られています。


岩岳の烏帽子岩。なんとなく力こぶにも見えませんか?


岩岳の所々には、写真のように見晴らしの良い所があります。

岩岳頂上(430m)。お疲れ様です。

お富士山羽山立石鬼形山方面を望む。

花崗閃緑岩の岩塔群。東北地方では大変珍しい光景となっています。

第1見晴台より下った所にある巨石群(打上岩)

堂平山

岩岳山頂(430m)にある葉山神社。伊具郡誌によると「葉山神社 岩嶽岩上にあり境内縦八間横八間」とあります。

急な道を下り、後ろを振り返ってみました。写真で下から見上げるとそれほどでもありませんが、上から見るとかなりの急道です。転ばないよう気をつけて下さい。

所々に案内があるのでわかりやすいです。

岩岳には大きな石がいっぱいあります。好みの巨石を探してみてはいかがでしょうか?

第1見晴台

70メートル先の見晴台へ行ってみたいと思います。

第1見晴台。ここで弁当を食べるのもいいですね。

第1見晴台から岩岳本峰(430m)を望む。

第1見晴台の石と記念撮影。結構大きな石です。

石の上に松が生えています。石に金具が付いている所をみるとクライマーの練習場所だと思われます(打上岩)

第2見晴台

第2見晴台付近の巨石。見晴らしはそんなによくありません。

第2見晴台より先に進んでみました(道はありません)写真は大高松巨石群

雨宿り出来そうな巨石。

巨石と飛行機雲。

独特の山容の五社壇(383m)。山の左右には海が見えます。

地蔵森(348m)と五社壇の間から船が見えました。写真の船は12:50分発名古屋行の太平洋フェリー。

岩岳終盤

下山途中にあった古代神殿のような巨石。

お疲れ様でした。

姫 岩

何となく可愛らしい名前ですが・・・・

見た目はものすごくごついです。男岩にした方がいいんじゃないかと・・・おっと失礼。

岩岳から見た姫岩

奇岩・舟岩を探せ!

佐藤岩雄さん宅で見せて頂いた舟岩の写真。。ちなみに白い服の方が岩雄さんです。

赤い丸の所が舟岩です。

拡大写真です。うーん、どうしてもここに行ってみたい!

早速、駐車場に車を停めて出発!

何カ所かある岩場から身を乗り出して覗いてみましたが、ありませんでした。麓からだと確認しやすいのに、山から探すとなるとかなり難しいものがあります。

下を覗く事数回、やっと探し出すことができました。

おーこれが舟岩かぁ〜。しかし、今にも落ちそうだなぁ。

舟岩の近くまで行ってみると、ズルッと落ちそうな角度です。

舟岩より覗き込むと足がすくむほどの高さでした。

ミッション開始。

何とか達成!風が強い日でしたので怖かったです。
(※危険なので真似しないで下さい。)

なぜか、舟岩の近くに貝殻がありました。

貴重な体験ありがとう・・・。

岩岳の命名者は佐藤岩雄氏か?

直接本人に聞いてみましたら、「違う」との事でした。

最後に・・・

木に傷をつけるのはやめて下さい。自分は満足したとしても、傷つけられた木にとっては迷惑です。
Mapion
行きかたとしては、まずお不動さんを目指して下さい。そして、お不動さんから筆甫方面、約1キロ程進みます。左折して鷲平地区へ向かう道路をしばらく行くと第1登山口に到着します。途中にある堂平山麓にある清滝もおすすめです。
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